三日月と私とiPhoneと

身軽になりたくて断捨離中な日々のつれづれ

【本】沈黙(村上春樹)

こんにちは、kuunsirppiです。
私、実は村上春樹氏の著書をちゃんと読んだことがありません。
 

前置き

村上春樹作品との出会い

大学時代に友人が「これ面白いから読んでみて」と貸してくれたのがこちら。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻 (新潮文庫 む 5-5)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 下巻 (新潮文庫 む 5-5)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」(もちろん当時借りたのはハードカバーの本)。
ご存知の方も多いと思いますが「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」、二つの物語の各章が交互に進行していきます。主人公もそれぞれ異なります。
 
友人が貸してくれる本はいつも面白くて、大学から帰る電車の中で一気に読んでいました(1時間半〜2時間ぐらい)。
村上春樹という作家の存在は知っていたけど、作品は読んだことがなかった私。
でも、友人が面白いと言うのは間違いなく面白いし、タイトルも変わってて惹かれました。
 
が、私には難しすぎた。その世界観が理解しづらかった。
おそらく2〜3章ぐらいで「無理」と読むのを諦めました。
登場人物がいわゆる「名前」を持っていないのも理解を妨げる理由のひとつです。
頭の中で人物相関図が整理できないまま、二つの物語が交互に現れてきて、もうワケわかんない!状態でした(^^;;
 

「沈黙」との出会い

そんな挫折のとき以来の村上春樹作品は短編小説の「沈黙」です。

レキシントンの幽霊 (文春文庫)

レキシントンの幽霊 (文春文庫)

レキシントンの幽霊」に収録されています。
 
読むきっかけは、こちらの記事。

私が20〜40代に勤務してきた職場で、同僚から嫌われたエピソードを書いてるんですが、コメント欄で「沈黙」を薦めていただきました(^^)
 

感想

ごく単純な感想

青木みたいな人、いますよね。
大沢は最初に「理屈抜きで誰かを嫌いになることがある」と言ってるけど、紐解くと結構な「理屈」があります。理屈だらけ。
そして「僕」に対して、青木がどんなに嫌な奴なのか、事細かく説明します。
高校時代に、説明できる相手はいなかったのかな。誰かに説明してたら、もうちょっと楽になれたのかも。
でも「自分の深みを理解できる人なんていない」と見下して、誰にも説明しなかったのかな。
 
結局、自殺した松本を殴っていたのは誰なんだろう?
青木なの? いや、そんなバカなことはしないか。
そして、教師も警察も本当に青木の言うことだけを鵜呑みにして、大沢が原因だと決めつけたのかな。
中高一貫の男子校の教師たちって、そんなに浅はかなの?
それとも時代のせいなのかな。今だったらとことん調べて原因究明するよね(でないと相当叩かれるし)。
 
さらに、警察に呼ばれるレベルなら、親にも連絡がいくはずよね? これも時代のせいなのかな。
親とうまくいってないわけでは無さそうだけど、思春期で親には相談しづらいと言うんなら、ボクシングジムをやっていた叔父さんには相談できなかったのかな。もしくは、ジムで仲良くしていた年上の人たちに。
 
もし私だったら、クラス全員、しかも教師からも無視されて、それでも学校に行けるだろうか......
(実際、小・中時代はクラス全員から無視されることもありました。ひと月ぐらい。みんな、無視される順番が回ってくるという感じでした)
当時の私だったら行っただろうな。「学校に行かない」という選択肢がなかったから。
でも、今の私が高校生になって、こういう目に遭ったら行けないと思う。
 
高校時代の強烈な経験のせいで、人間をすっかり信用することができなくなった、というのは分かるなー。
しかし、夜中に夢を見て飛び起きて、奥さんにしがみついて泣くなんて心配だ。私が奥さんだったら病院に連れて行くかな。

私の「嫌われる理由」に置き換えてみた

学生時代〜30代半ばごろまで身を置いていた特殊な競争世界では「苦労せずに才能だけでうまくいっているように見える」という理由で嫌われて、
20〜40代に勤務していた職場では「私の存在が面白くない」「幸せそうに見える」「ずるい」という理由で嫌われていた私。
単純に考えると、私は「青木」の立場に近い......気がします。
 
かと言って、私を嫌っていた人たちが「大沢」の立場に近いか? 考えてみたら、そうでもないです。
大沢は青木を一度だけ殴ったけれど、それ以外は攻撃していないし、口論もしていない。
でも、私を嫌っていた人たちは、私に対して何度も攻撃をしてきました(肉体的暴力ではなく、言葉や態度で)。
 
そうなると、私は「大沢」に近いのか?
うーん......微妙。
この話は、大沢の言い分しか書いてないので、青木の言い分が全然分からないんです(大沢の想像のみ)。
 
たぶん、私も私を嫌っていた人たちも、それぞれに大沢の部分と青木の部分を持ち合わせているんじゃないのかな。
と曖昧にして逃げてみます(^^;;
 

前職場でのことを思い出した

3月末に退職した職場。私の人生ワースト3位であり、正直言ってもう関わりたくないし、思い出したくもありませんが。
営業マンの男性正社員から嫌われて、パワハラモラハラを受けていました。
嫌われた理由は本人からハッキリ言われたので明確なんですが、私にとっては「逆恨み」でしかなく。
最初はどうしたらいいんだろう......と思い悩むだけでしたが、私も相手のことをだんだん大嫌いになっていました。
 
「沈黙」と違って、職場の人たちは他人のゴタゴタに無関心なので、営業マンにも私にも味方する人はいません。
ただ、私は有事に備えて、上司および女性同僚たちにはパワハラモラハラのことを都度報告していました。
とくに上司には業務上の配慮をお願いしていて、理解を得られたと思っていましたが、私目線で言うと「上司に裏切られて、上司からもパワハラを受けて」退職を決意しました。
 
残念ながら、私は40代とはいえ、高校時代の大沢のように達観することができないまま、職場から逃げたわけですが。
私がみんなの前で突然「3月末で退職します」と挨拶した際、相手が茫然自失となっていた表情を今でも思い出すことができます(忘れたいのに)。
 
相手は青木と違って、何度も攻撃してきました。みんなの見てないところで。それは事実です。
でも、攻撃と攻撃の間の出来事も「きっとこう思ってるんだろう」と考えたのは、私の推測(決めつけ)でしかなかったんだなと「沈黙」を読んで思いました。
しかし、自分がされたことを許す気持ちにはなれないので、自分の言い分を一生懸命話す大沢の気持ちも分かります。
 
やっぱりもう思い出したくないので、この辺りで止めておきます。
 

まとめ

でも僕が本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、そのまま信じてしまう連中です。

 
逆に、大沢の言い分を受け入れて、そのまま信じてしまう人もいるでしょう。
大沢の話を聞いていた「僕」はどうするのでしょうか。
 
もし、私が大沢の話の聞き手だったら......
多感な高校時代に大変な目に遭い、今もトラウマのように抱えていて、辛いですね、と共感はするでしょう。
そして、青木や教師、クラスメートたちの言い分も聞いてみたいなと思うでしょう。
 

クッカバラ
お薦めくださってありがとうございます(^^)
今は人間関係での辛さから解放されているので、冷静な感想を抱きました。
この先、もし人間関係に押し潰されそうになったら、また改めて読み返してみたいと思います。
 


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